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ISO 30414認証取得 北海道共創パートナーズインタビュー

・インタビュイー:株式会社北海道共創パートナーズ(以下、HKP) 岩崎社長、宮本常務、石郷岡様、伊藤様
・インタビュアー:HCプロデュース(以下、HCPro) 代表取締役 保坂、執行役員 居原

地方銀行グループ/北海道初で国内18社目のISO 30414認証企業である北海道共創パートナーズに、なぜISO 30414の認証取得を目指したのか、取得後に何が変わったのか、そして今後の人的資本経営における展望について、経営層・実務責任者から率直にお話を伺いました。

【ISO 30414の認証取得を目指した背景】
「人的資本経営の最新潮流を掴みたかった」

保坂(HCPro):
── 改めて、ISO 30414を取得しようと考えた背景を教えてください。
岩崎代表取締役社長(HKP):
当社は以前から人材育成を重視してきましたが、人的資本経営が社会的な潮流として本格化する中で、「感覚的にやっているだけでは不十分だ」と感じていました。

ISO 30414は、人的資本をグローバルスタンダードで整理・可視化する枠組みの為、
最新の考え方に基づいて、自分たちの立ち位置を客観的に把握できます。
まずはスタートラインに立つために必要だと考えました。

もう一つは事業面の理由です。
私たちは顧客の経営のみならず、採用・人事制度など、HR領域の課題解決も支援しています。
人的資本やISO 30414認証に関する知見は、 将来的に新たなサービス機会や価値提供につながる可能性があると考えました。

【社内での一番大きな変化】
「経営陣の“人的資本”に関しての意識が高まった」

居原(HCPro):
── 社内ではどのような変化がありましたか?

宮本常務取締役(HKP):
これまでも、人材の重要性については認識していましたが、経営判断の場においては、
売上や利益といった指標が優先されやすい状況にありました。

ISO 30414の取り組みを通じて、エンゲージメント、育成、ダイバーシティといった要素が指標として
整理・数値化され、経営指標の一部とされるようになりました。

その結果、人的資本に関する状況や課題を感覚論ではなくファクトとして捉え、
経営として向き合う環境が整いました。

人的資本経営を「理念」や「スローガン」に留めるのではなく、
経営の意思決定と結びつけて実践していくための土台が形成されたこと。
これは、ISO 30414取得以前には見られなかった
重要な変化であると認識しています。


株式会社北海道共創パートナーズ
常務取締役 宮本 光弥

【今後の人的資本経営における展望】
経営人材の育成という“本丸”

保坂(HCPro):
―― 今後の人的資本経営における展望はありますか?

岩崎代表取締役社長(HKP):
今後の人的資本経営における最重要テーマは、
経営人材の育成であると考えています。

AIの進化により、潮目が変わったと感じており、コンサルタントによるいわゆる「作業」は、
今後さらに代替が進むと想定されます。

そのような環境下において、顧客にとって真に価値を生むのは、事業や組織の状況を踏まえ、
自ら意思決定を行い、実際に経営を動かすことのできる人材です。

北海道においては、一度首都圏等で経験を積んだ後、 Uターンする人材も少なくありません。

当社では、そうした人材を採用し、当社を「経営の修羅場経験」と位置づけ、 将来的に道内顧客の経営を担う人材を輩出していくことを中長期的な構想として描いています。

こうした考え方のもと、ISO 30414取得後は、
経営人材育成に向けた具体的な施策の検討を進めています。

その中心となるのが、投資先企業や顧客への出向やジョブローテーションなど、
実際の経営・現場に身を置くことで経験値を高める仕組みです。

あわせて、こうした取り組みの成果を
どのようにモニタリングするかについても検討を進めています。
「1人当たり売上」などの生産性指標は重要である一方、
それのみに偏ると、中長期的な人材育成に
乖離が生じる可能性があると考えています。

新たな制度や施策が、人的資本の質的向上や経営基盤の強化に
どのように寄与しているのか。
ISO 30414で整理した指標も活用しながら、継続的に検証していく方針です。

また、離職率についても、単に低ければ良いという捉え方はしていません。
前向きな挑戦として社外に羽ばたいていく人材がいることは、
組織が健全に機能している一つの表れでもあります。

市場価値を高め、「いつでも外に出られる状態」にありながら、
それでもなお「この組織で働き続けたい」と思える環境を整えること。
その実現こそが、当社が目指す人的資本経営の姿です。

株式会社北海道共創パートナーズ
代表取締役社長 岩崎 俊一郎

【採用面で実感しているISO 30414の効果】
「人的資本への取り組みが、採用における対話の質を高めた」

居原(HCPro):
── 採用の場面では、どのような変化を感じていますか?

石郷岡様、伊藤様(HKP):
ISO 30414取得後、当社が変化を実感している一つに採用があります。

採用候補者においても明確な変化を感じており、
ISO 30414の認証取得やヒューマンキャピタルレポートの内容を
事前に確認した上で応募しているケースが増えています。

その結果、ISO 30414への取り組みが、単なる企業情報の一つではなく、
志望動機や企業選択における判断材料の一つとして機能していると認識しています。

特に北海道においては、ISO 30414の取得企業が当社のみということもあり、
人的資本経営に対する姿勢を示す上で、
一定の差別化要素として作用している側面もあると思います。

もっとも、当社が訴求したいのは、

人的資本経営を「出来上がった形」として示すのではなく、
これから組織をどのようにつくり、進化させていくのかという
プロセスそのものに共感してもらうことを重視しています。

ISO 30414は、その姿勢を可視化し、
採用における対話の質を高めるための
一つの重要な基盤になっていると考えています。

株式会社北海道共創パートナーズ
マネージャー 石郷岡 武史(右)
主任 伊藤 友理恵(左)

【居原(HCPro)からのコメント】

ISO 30414を「取得すること」を目的とするのではなく、
人的資本経営を継続的に高度化していくためのツールとして活用し、
人材の成長を経営戦略と結びつけていく取り組みが、今後の持続的な企業価値向上につながっていくものと確信しています。

採用においても、ヒューマンキャピタルレポートや認証取得が、候補者との対話の質を高め、価値観のすり合わせに活用されている点は、ISO 30414が人材市場における信頼として機能していると思います。

HCProとしても、HKPの今後の進化と、その知見が北海道・日本全体へ波及していくことを大いに期待しています。

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